2026/03/20
「またミスをしてしまった」「何度注意されても見落とす」 職場でケアレスミスを繰り返し、上司に怒られ、自分はダメ人間だと責めていませんか? 努力が足りないからではなく、あなたの脳の「情報の処理の特徴」に原因があるかもしれません。その正体を突き止めるのが、心理テスト(知能検査・WAIS-IV)です。
Fさんは大学卒業後、研究開発チームに配属されました。当初は定型業務で負担が少なかったのですが、異動後は業務量が増え、求められる臨機応変な対応や高い能力についていけないと感じるようになりました。研究発表が多く、頭が回らない、頭痛、動悸、不眠などの症状が現れ、メンタルクリニックを受診し、不安障害と診断されました。
Fさんは、子供の頃から提出物がギリギリで、計画を立てるのが苦手でした。仕事でもケアレスミスや判断の足りなさ、仕事の遅さを感じ、「情けなさ」「人に迷惑をかけている感覚」が強くなりました。人前で話すことにも恐怖心があり、発表に対する不安も非常に強い状態です。将来について考えたい、自己理解のための検査も希望したいと、さがみはらカウンセリングルームを訪れました。
努力しているのにミスが減らない。上司からは「もっと注意しろ」と言われる。Fさんのような悩みを持つ方は、ADHD(注意欠如・多動症)などの発達特性が背景にある場合があります。
ケアレスミスは、決して「努力不足」や「怠け」ではありません。脳が、視覚から入った情報を適切に処理しきれていなかったり、注意を持続できなかったり、複数の情報を同時に保持・処理(ワーキングメモリの機能)できなかったりすることが原因です。
WAIS-IV(ウェクスラー式成人知能検査)は、16歳以上の方を対象とした世界的に最も普及している知能検査です。専門資格を持った心理職が実施することが主流です。
WAIS-IVでは、以下の4つの指標を測定します。
言語理解(VCI): 言葉の知識や論理的思考力。
知覚推理(PRI): 視覚情報の理解や、臨機応変な問題解決力。
ワーキングメモリ(WMI): 情報を一時的に脳に保持し、処理する力。
処理速度(PSI): 単純な作業をすばやく、正確にこなす力。
例えば、不注意が原因のミスの正体は、以下のように分析できます。
処理速度(PSI)が著しく速いのに、ワーキングメモリ(WMI)が低い: 見直しをする前に次の作業に行ってしまい、ミスを見落とす。
ワーキングメモリ(WMI)が低い: 上司の指示を3つ聞いたのに、最初の1つしか覚えておらず、後の2つが抜ける、結果的にミスをする。
WAIS-IVの結果は、自分の「得意」と「不得意」を客観的に数値で知ることで、努力の方向性や、ミスを減らすための具体的な対策・工夫を案出し、実践に向けての手立てを把握することができます。
ワーキングメモリが低い: すべてメモを取る、チェックリストを活用する。スケジュールを立てて、計画通りに進める。
計画が苦手: 締め切りの前日を「自分の締め切り」にする、タスクを最小限に細分化する。計画立案の習慣をつける。
Fさんのように「変なことを言ってはいけない」という対人不安がある場合、検査結果を夫婦や親子で共有することで、お互いの得意不得意を理解し、コミュニケーションのすれ違いを減らすヒントにもなります。家族に苦手を理解してもらい、対策や工夫のアイデアを助言してもらうことも今後想定されます。
さがみはらカウンセリングルームでは、WAIS-IVを含む複数の心理テストを実施し、詳細なフィードバック、今後への助言を行っています。まずは、あなたの「脳のトリセツ」を手に入れて、明日からの仕事が楽になる方法を一緒に探してみませんか?
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