さがみはらカウンセリングルーム

column

2026/07/20

夫婦カウンセリングは「ヨリを戻すためだけ」の場所ではありません。

1. カウンセリングは関係修復を「第一のゴール」としない

「パートナーとの関係が冷え切り、もう離婚しかないと考えている。でも、カウンセリングに行ったら、関係修復を説得されたり、お説教されたりするのではないか……」

そんな不安から、カウンセリングの利用を躊躇されている方も多いものです。特に「相手から連れてこられた」という場合、カウンセリングは自分の気持ちを否定されるアウェーの場所に思えるかもしれません。

しかし、本来の専門的な夫婦カウンセリング・カップルセラピーは、「何が何でもヨリを戻させる場所」ではありません。最も重要な原則は「専門性に裏付けられた中立性」です。

2. 【架空事例】後悔のない未来のための「前向きな離別」

あるご夫婦のケースです。価値観の不一致や度重なる衝突を経て、関係性に行き詰まりを感じて来室されました。一方は「子どものためにももう一度やり直したい」と望み、もう一方は「これ以上一緒にいるのは精神的に限界。離婚したい」と主張し、平行線をたどっていました。

このようなケースにおいて、カウンセラーは「修復が正しい」というバイアスを持ちません。カウンセリングでまず行ったのは、お互いがこれまでの生活で傷ついてきた感情を整理し、お互いの未来にとって「何が最善の選択か」を冷静に話し合える環境を作ることでした。

合計数回の面接を経て、結果としてご夫婦は「離婚」という選択をされました。

しかし、それは決裂による感情的な離婚ではありませんでした。お互いの人生の幸福と、お子さんへの心理的影響を最小限に抑えるための「共同養育の方針」について、冷静に、かつ納得のいく話し合いと約束を交わした上での前向きな別離でした。

終結時、お二人は「二人だけでは憎しみ合って泥沼になるところだった。冷静に次の人生へ進む整理ができた」と、晴れやかな表情で話されていました。

3. 崖っぷちの今だからこそ、論点を整理する

関係の危機にあるとき、人は誰しも強い不安や怒り、混乱の中にいます。その状態で重大な人生の決断をしようとすると、視野が狭くなり、後悔の残る選択をしてしまったり、法的紛争に発展してしまうリスクが高まります。

修復を目指すにせよ、新しい一歩(離別)を選ぶにせよ、大切なのは、お互いが「自分の足で次の人生を歩める納得感」を得ることです。 どのような結末であっても、あなたの人生の選択をカウンセラーとして最大限尊重し、安全な対話の場を保障します。一人で抱え込まず、人生の重要な整理の場として当ルームをご活用ください。