さがみはらカウンセリングルーム

column

2025/12/27

(更新日:2026/01/1)

もしも「上司に相談できない」がRPGのクエストだったら…

「上司に相談する」……。 それは、新人冒険者からベテラン戦士まで、多くのプレイヤーが足止めを食らう難関クエストです。

なせなら、上司に相談したいことがあっても、「忙しそう」「否定されそう」「無能だと思われたくない」といった心理的障壁(冒険者たちの行く手を阻むトラップ)があるからです。

架空の事例をもとに、クエストの「攻略法」を紹介したいと思います。

【架空事例】 入社3年目のAさんは、予期せぬトラブルが発生し納期が遅れる見込みであることを察知しました。

しかし、多くのプレイヤーはここで「自力で解決する」という裏ルートを選ぼうとします。なぜなら…

1.トラップ(心理的障壁)

トラップ(心理的障壁)として、下記のものが行く手を阻むからです。

 トラップ①「自分で解決すべきだ」という強い責任感。

 トラップ②上司がいつも不機嫌そうで、タイミングが見つからない。

 トラップ③「こんなこともできないのか」と思われることへの恐怖。

そのトラップに掛かってしまうと、「自力で解決する」という無謀なプレイに走ってしまうのです。

しかし「自力で解決する」というのは、HPが残り1なのに宿屋に行かず、ラスボスに挑むようなものです。

2.モンスター(上司)のタイプを見極めろ!

モンスター(上司)にもタイプがあります。タイプに応じた攻略法を用いましょう。

タイプA:不動のゴーレム(超多忙)

 特徴:常にPCに向かっており話しかける隙がない。

 攻略法①:「予約」という魔法を使う

     事前に「14:00から5分だけ、お時間(面談という名のセーブポイント)を頂戴できますか」と訊く。

 攻略法②:必殺コマンド「1分間だけ…」を使いこなす。

     例「お忙しいところ恐縮ですが、1分だけ現状の共有(セーブ)をさせていただけますか?」

     このセリフは、相手の「忙しい」というガードを無効化するガードブレイクの呪文です。

     1分と言われれば、多忙な上司も「1分だけなら…」と聞く耳を持ちます。

タイプB:毒舌のキマイラ(否定から入る)

 特徴:「なんで今更?」「自分で考えたの?」が口癖。

 攻略法:「事実の盾」と「仮説の剣」を使いこなす

     感情を抜きにして「事実(の盾)」と「自分の案(仮説の剣)」を同時に提示する。

     例「発注先への伝達ミスがあり、取引先へ持参するサンプルの納期が遅れる見込みです(事実の盾)。今回だけ社内用に以前作成したサンプルの残りを代替として持参するのはどうでしょうか」

3.パーティ崩壊を防ぐ「早めのホイミ(小回復=リカバリー)」

多くのプレイヤーがやりがちなミスは、「全滅しかけてからベホマ(大回復)を求める」ことです。

しかし、レベルの高いプレイヤーは、「かすり傷のうちにホイミ(小回復)」を何度も行います。

事態が悪化(パーティー崩壊の危機)してからでは遅いのです。

ホイミ(小まめな相談というリカバリー)により、パーティ(チーム)全体での全滅を回避するのです。

4.クエストの報酬は?

このクエストを無事にクリアすると、あなたには「信頼」という強力な装備品が与えられます。

「あいつは危なくなる前に必ず合図を送る」「状況が見えやすくて助かる」 そう思われるようになれば、次の冒険(大きなプロジェクト)を任されるチャンスが巡ってきます。

上手く攻略法を使って、あなたの冒険を進めてください。

勇者への第一歩に不安な方は、より詳しい攻略法をパーティメンバー(カウンセラー)と共に考えましょう。

賢者(こころのケアの専門家)による「カウンセリング」という武器を上手に活用いただければと思います。